患者由来がんモデル研究会2021

2021年12月15日-17日オンライン開催

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ご挨拶

「生体内の腫瘍細胞を人工的な環境に移して活かし続ける」患者由来がんモデルは、がんの発生や進展の分子機構の研究そして治療法の開発に用いられてきました。臨床に関係したところでは、提供者である患者の抗がん剤の効果を予測するのにも使われ、個別化医療を実現するツールとして期待されています。また、近年ではゲノム解析で同定される遺伝子の異常の生物学的・臨床的な意義を調べるためにも必要とされています。「患者由来がんモデル」はこれからもがん研究において重要な位置を占めていくでしょう。 

一方で「患者由来がんモデル」には解決するべき問題が依然として残されています。たとえば、細胞株もゼノグラフトも樹立には時間がかかり、がん種によって樹立は困難です。また、「患者由来がんモデル」と生体とでは、抗がん剤の効果に乖離が認められることも知られています。そして、「患者由来がんモデル」が入手できないがん種がたくさんあり、バイオバンクはうまく機能していません。このような課題を解決していくことで、この分野は発展には必要です。 

本研究会では、「患者由来がんモデル」に関わる研究を行っておられる研究者の方々に御発表をお願いしました。本分野に関係するトピックスをとりあげていただき、活発な議論が展開されることを期待しています。 

本研究会が「患者由来がんモデル」に興味のある方々の活発な交流の場となることを願い、御参加をお待ちしています。末筆ながら、皆様の臨床・研究・ビジネスの益々の御発展をお祈り申し上げます。 

 

オーガナイザー 近藤格 

国立がん研究センター研究所 

希少がん研究分野

 

 

プログラム

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【最終版】_がんモデル抄録_1109s.pdf
PDFファイル 6.0 MB

 

12月15日(水)

時間

内容

9:00 開催のあいさつ

近藤 格

国立がん研究センター研究所

9:10 特別講演1

清野 透

国立がん研究センター東病院

9:50 休憩  
10:00 シンポジウム1 筆宝 義隆

千葉県立がんセンター研究所

11:20 企業フラッシュ講演  
12:00 ランチョン企業講演

(株)SCREENホールディングス

筆宝 義隆

13:00 シンポジウム2

井上 正宏

京都大学

14:20 休憩  
14:30 特別講演2

石渡 俊行

東京都健康長寿医療センター研究所

15:10 休憩  
15:20 シンポジウム3

近藤 格

国立がん研究センター研究所

16:40 ポスターセッション1  
17:30 1日目終了  
     
12月16日(木)
9:00 特別講演3 浅原 弘嗣

東京医科歯科大学

9:40 休憩  
9:50 シンポジウム4 後藤 典子

金沢大学

11:10 企業フラッシュ講演  
12:00 ランチョン企業講演 近藤 格

株式会社Biospecimen Laboratories

13:00 シンポジウム5 宮城 洋平

神奈川県立がんセンター研究所

14:20 休憩  
14:30 特別講演4 中村 英二郎

国立がん研究センター中央病院

15:10 休憩  
15:20 企業講演

ジャクソン・ラボラトリー・ジャパン株式会社

Grace Berryhill

16:00 ポスターセッション2  
17:30 2日目終了  
   
12月17日(金)
9:00 特別講演5

古川 徹

東北大学医学系研究科

9:40 休憩  
9:50 シンポジウム6 玉野井 冬彦

京都大学

11:10 企業フラッシュ講演  
12:00 ランチョン企業講演

岡田 誠治

特殊免疫研究所

13:00 シンポジウム7

岡田 誠治

熊本大学

14:20 休憩  
14:30 特別講演6

斎藤 秀

SIGNATE社

15:10 休憩  
15:20 特別講演7

星野 大輔

神奈川県立がんセンター研究所

16:00 特別講演8

向所 賢一

滋賀医科大学

16:40 ポスター賞 授与  
17:00 閉会の言葉 近藤 格

国立がん研究センター研究所

オーガナイザー

シンポジウム1

筆宝義隆

千葉県立がんセンター

シンポジウム2

井上正弘

京都大学

シンポジウム3

近藤格

国立がん研究センター

シンポジウム4

後藤典子

金沢大学


シンポジウム5

玉野井冬彦

京都大学

シンポジウム6

宮城洋平

神奈川県立がんセンター

シンポジウム7

岡田誠治

熊本大学


シンポジウム

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シンポジウム1

オルガノイド培養技術の創薬・精密医療への展開 

座長:筆宝義隆 千葉県がんセンター研究所 発がん制御研究部 

三好弘之

京都大学医学部附属病院

先端医療研究開発機構

齋藤義正

慶應義塾大学薬学部薬物治療学講座

丸喜明

千葉県がんセンター研究所

発がん制御研究部 


シンポジウム2

患者由来がんモデル研究の新展開

座長:井上正宏 京都大学大学院医学研究科 クリニカルバイオリソース研究開発講座

中西祐貴

京都大学医学研究科 地域医療システム学

細野祥之

岡山大学学術研究院医歯薬学域

薬理学教室

井上正宏

京都大学大学院医学研究科

クリニカルバイオリソース研究開発講座


シンポジウム3

希少がんの患者由来がんモデルの樹立と応用

From Bedside to Bench and Back

座長:近藤格 国立がん研究センター研究所 希少がん研究分野

小倉浩一

国立がん研究センター

中央病院 

骨軟部腫瘍

リハビリテーション科

志村敬彬

肉腫(サルコーマ)の会

たんぽぽ 

旦慎吾

  公益財団法人がん研究会     がん化学療法センター

分子薬理部 

吉松有紀

国立がん研究センター研究所

希少がん研究分野


シンポジウム4

患者由来がん細胞の三次元培養を組み合わせたがんの本態解明の研究 

座長:後藤典子 金沢大学がん進展制御研究所 分子病態研究分野 

岡本康司 

国立がん研究センター研究所 がん分化制御解析分野

井上聡

東京都健康長寿医療センター研究所・システム加齢医学 

 

関根圭輔

国立がん研究センター研究所 がん細胞システム研究ユニット

 

後藤典子

金沢大学がん進展制御研究所 分子病態研究分野 

 


シンポジウム5

がんモデルとこれを利用した解析手法 

座長:宮城洋平 神奈川県立がんセンター臨床研究所 所長/がん分子病態学部

 

宮城洋平 

神奈川県立がんセンター臨床研究所  

がん分子病態学部

佐藤慎哉

神奈川県立がんセンター臨床研究所

がん分子病態学部

後藤裕明

神奈川県立こども医療センター 病院

血液・腫瘍科


シンポジウム6

鶏卵がんモデル研究の最前線

 座長:玉野井冬彦 京都大学 高等研究院 物質―細胞統合システム拠点

Lily Wu  

Dept. of Molecular and Medical Pharmacology, UCLA

玉野井冬彦

京都大学 高等研究院 

物質―細胞統合システム拠点

大豆本圭

徳島大学大学院医歯薬学研究部

宇都義浩

徳島大学大学院社会産業理工学研究部


シンポジウム7

稀少がんのPDX/PDC樹立とその薬剤開発への応用 

座長: 岡田誠治 熊本大学ヒトレトロウイルス学共同研究センター・造血・腫瘍制御学分野

菊田一貴  

栃木県立がんセンター

骨軟部腫瘍・整形外科科

栃木県立がんセンター栃木キャンサーバイオバンクセンター

岡田誠治

熊本大学ヒトレトロウイルス学共同研究センター・造血・腫瘍制御学分野

刈谷龍昇

熊本大学ヒトレトロウイルス学共同研究センター・造血・腫瘍制御学分野

吉田遼司

熊本大学大学院生命科学研究部歯科口腔外科学講座 


特別公演

[特別講演1]

清野透  

国立研究開発法人 

国立がん研究センター

先端医療開発センター 

[特別講演2]

石渡俊行

東京都健康長寿医療センター

研究所

老年病理学・高齢者がん

研究グループ

[特別講演3]

淺原弘嗣

東京医科歯科大学

大学院医歯学総合研究科

医学部 システム発生

再生医学分野

[特別講演4]

中村英二郎

国立研究開発法人

国立がん研究センター中央病院

泌尿器・後腹膜腫瘍科


[特別講演5]

古川徹

東北大学大学院医学系

研究科病態病理学分野

[特別講演6]

齊藤秀

株式会社SIGNATE

代表取締役社長CEO 

[特別講演7]

星野大輔

神奈川県立がんセンター

臨床研究所 がん生物学部

[特別講演8]

向所賢一

滋賀医科大学医学部 

病理学講座

分子診断病理学部門


ポスターセッション

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PDFファイル 2.4 MB

秋山太郎

国立がん研究センター希少がん研究分野

 

 

[一言]

よろしくお願いします。

内田雄太郎

東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科 システム発生再生医学分野

[一言]

医学科五年の内田 雄太郎と申します。患者由来検体を用いながらRNA階層からがん幹細胞の維持制御機構の解明を目指しています。至らぬ点もございますが今後とも何卒よろしくお願いします。

宇都義浩

徳島大学 大学院社会産業理工学研究部 生物資源産業学域

[一言]

分子設計・合成した医薬品候補化合物を腫瘍移植鶏卵に投与して抗腫瘍活性を評価することで創薬スピードの向上を目指しています。また、種々の免疫細胞や皮膚細胞、疾患マウスを用いて免疫機能を高めたり老化を抑制する健康食品や化粧品素材の研究開発も行っています。

小野拓也

国立がん研究センター研究所

希少がん研究分野

[一言]

大学院博士課程に在学中で、国立がん研究センター希少がん研究分野にて研究しています。Li-Fraumeni症候群を有する肉腫症例からの世界初の細胞株樹立を報告いたします。よろしくお願いいたします。 

小沼邦重

京都大学大学院

医学研究科 クリニカルバイオリソース研究開発講座 

[一言]

「極性」を切り口に、大腸がん細胞集団の転移メカニズムの解明に挑んでいます。

川口翔 

熊本大学大学院

生命科学研究部歯科口腔外科学講座 

[一言]

熊本大学病院 歯科口腔外科 医局員


Gunya Sittithumcharee

熊本大学

ヒトレトロウイルス学共同研究センター

城戸 響

九州オルガン針

株式会社

熊谷 祐二

北海道大学 大学院生命科学院

 

[一言]

がん細胞株や三次元培養基質を用いて、主にin vitroで研究を行っています。特に最近はがん細胞集団の挙動や不均一性に興味があります。どうぞよろしくお願い申し上げます。 

椎原正尋

東北大学

病態病理学分野

志村敬彬

押田輝美

肉腫(サルコーマ)の会 たんぽぽ

Jutatip Panaampon

Division of Hematopoiesis, Joint Research Center of Human Retrovirus Infection, Kumamoto University

 

[一言] 

My name is Jutatip Panaampon. I am working on animal models and PDX including immunotherapy for cancer and hematologic malignancies. 


申育實

国立がん研究センター希少がん研究分野

 

[一言]

国立がん研究センター研究所希少がん研究分野の申育實です。どうぞよろしくお願いいたします。

田口亜紀子

コーニングインターナショナル株式会社

 

[一言]

新製品のオルガノイド培養用マトリゲルを用いてフォルスコリン誘発性膨潤アッセイの自動化を実施しましたのでご紹介いたします。

竹内康人

金沢大学

がん進展制御研究所

分子病態研究分野

田中邦昭

京都大学医学部附属病院 発達小児科学

土屋流人

国立がん研究センター研究所

希少がん研究分野

 

[一言]

国立がん研究センター希少がん研究分野にて肉腫の患者由来がんモデル作成とプロテオーム解析を行っています。宜しくお願いいたします。

二瓶達也

北海道大学大学院 生命科学院

細胞ダイナミクス科学研究室

[一言]

北海道大学大学院にて、メカノバイオロジーの観点からがんを理解・治療する ことを目指し研究に取り組んでいます。どうぞよろしくお願い申し上げます。


野口玲

国立がん研究センター希少がん研究分野

 

[一言]

肉腫・腹膜偽粘液腫などの希少がんの患者由来がんモデルを作製しています。 またそれらを用いてプロテオゲノミクスを行っています!よろしくお願いいたします。

Piyanard Boonnate

Division of Hematopoiesis, Joint Research Center for Human Retrovirus infection, Kumamoto University

松岡崇志

京都大学大学院医学研究科・医学部

泌尿器科

 

[一言]

2017年から2021年の間、京都大学大学院にて中村英二郎先生の元で前立腺癌研究に携わっておりました。また2022年よりVancouver Prostate CentreにてPDXを使用し神経内分泌前立腺癌研究を行う予定です。よろしくお願いいたします。

山﨑昌哉

熊本大学 大学院生命科学研究部 病態生化学講座

吉松有紀

国立がん研究センター希少がん研究分野

 

 [一言]

よろしくお願いします。 


協賛企業